COSMIC RESCUE 

COSMIC RESCUEの売りは、人気アイドルグループV6のカミングセンチュリーのメンバーである、森田剛さん、三宅健さん、岡田准さん一の3人が出演している点にあります。脇役にも遠藤憲一さん、菅野美穂さん、松本莉緒さん、堀北真希さんといった豪華キャストが起用されていますが、それらのベテランに圧倒されることない実力を3人とも持っています。やや現実離れしたSFで、マシン操作などについて、宇宙開発事業団やNASAを取材した上での根拠に基づく操作なのかという点については、若干カッコよさを追及しているだけで、ロボットアニメを見ているようなわざとらしさはある物の、3人のカッコよさでそういった理屈はどうでもよく思えます。しかしこの3人は、舞台や映画、ドラマなどで俳優としては現在非常に高い評価を受けており、2003年にこの映画が公開された時点でもその才能の片鱗が垣間見え、演技については申し分がない迫る迫真の演技は、観ている人を引き込み、主人公たちと同様に冷や汗をかいてしまうような臨場感があります。

宇宙を駆け回るレスキュー隊がいるような未来となると、大分先の未来を連想するが、この映画の世界観は宇宙船で駆け回っていること以外はあまり未来という感じがなく、むしろ若干レトロな感じすら覚えました。レスキュー隊が利用している食堂の雰囲気は、実際のシーンにはないものの、ジュークボックスがありそうな昭和の洋食屋を彷彿とさせます。また、地球への通信には、2003年当時ならすでに携帯電話が普及していたはずなのですが、今はすたれ気味の公衆電話にテレビが着いたものとなっており、インターネットの回線による無料ビデオ通話が可能になった現代から見ると、若干古臭く感じました。

製作者が若干レトロ好きなのかはわからないが、未来とレトロが混在したユニークな世界観になっています。

ハリウッド映画のような大きな莫大な予算を使って作成された映画ではないと思われるものの、仲間の窮地を救って帰還する感動のラストシーンは、アメリカのSF映画のアルマゲドン、インディペンデンスデイ、アポロ13のような爽快感があります。この映画が全巻上映でなかったことを疑問に感じるほど、SFとしては出来栄えが良いと思いました。また、それでいて自分の置かれた立場や、融通が利かない職場の体制への疑問、葛藤、不正を隠蔽しようとする上司との確執などは非常に邦画的でもあり、多くの若者の共感が得られる内容となっています。最後まで自分の正義を貫き通し、自分たちが間違ってなかったと一つの答えを3人がつかみ取る内容は、鬱積したものを払しょくしてくれるような爽快感やすがすがしさがあり、非常に後味の良い映画です。